最新号トピックス

2008.12.15

1年間でいじめが2万件減? 文科省

 文科省は07年度の「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(確定版)を発表した。調査によると、いじめは昨年度より2万3771件減少し10万1127件になった。  いじめは小学校で4万8896件(昨年度より1万2001件減)、中学校で4万3505件(7805件減)、高校で8385件(3922件減)、特別支援学校で341件(43件減)が確認された。  すべての学校の47%にあたる1万8759校でいじめが確認された(前年比8・1%減)。  いじめの内容だが、多い順で、悪口やからかい(6万5000件)、集団による無視(2万2000件)、金品を隠される(7400件)、危険なことをさせられる(6300件)、携帯電話などでの中傷(5800件)、強く叩く蹴る(5600件)、金品をたかられる(2600件)という結果になっていた(複数回答)。

◎ 加害・被害者の話し合い?

 いじめが確認されたきっかけについては、多い順で、本人からの訴え25%、アンケート調査による発見23%、学級担任が発見20%、保護者からの訴え17%。スクールカウンセラーによる発見は0・5%にとどまった。  いじめへの対応でもっとも多かったのが教師間での共通理解を図ることや状況把握が挙げられた。具体的な取り組みとして、もっとも多かったのが「加害、被害双方の児童生徒どうしの話し合い」42%(4万2991件)。「クラス替えや席替え」は8600件(8・6%)や「緊急避難としての欠席」は1800件(1・8%)にとどまった(複数回答)。また718名の小中学生がいじめをきっかけに転校した。

◎いじめ解消率79%?

 調査上は79・7%のいじめが「解消」となっていた。例年、いじめ「解消率」は高く、05年度90%、06年度は80・9%となっており、今年も高水準を保つ結果となった。この点は以前から「解消」を疑問視する声が挙がっていた。  文科省は、今回の調査を受け「以前、10万件以上のいじめがあることは憂慮すべき事態」だと話し、いじめの減少については「いじめは学校の積極的な取り組みによって、認知件数に影響がでてしまう。2万件の減少をもって、事態が改善しているとは言えない」との見解を示した。

◎ 高校中退は7万人

 一方、この調査では、いじめ以外にも、高校生の不登校数と中退者数、児童生徒の自殺数などを取りまとめている。  高校の長期欠席者数は10万138人。このうち不登校を理由とする長期欠席者は5万3041人。このほかの理由では、「病気」1万6658人、「経済的理由」3396人、「その他」2万7043人だった。04年度の調査開始以来、4年連続で減少している。課程別の「出現率」で見ると全日制が1・2%なのに対し、定時制が11・6%と高かった。高校の中途退学者は7万2854人。このうち高校で不登校をし、その後中退した人は1万9774人だった。  児童生徒の自殺者数は158人(小3人、中34人、高校121人)。理由としてあげられたのは「不明」がもっとも多く88人、「いじめの問題」では5人という結果になっていた(複数回答)。  暴力行為は、5万2756件で過去最高を記録した。内容は「生徒間暴力」が2万8396件、「器物破損」が2万2970件で、大半を占めた。  全国の都道府県・政令指定都市の教育委員会が管轄する教育相談機関に寄せられた教育相談件数は21万7493件だった。このうちいじめに関する相談が1万3945件、不登校に関する相談が3万5472件あった。