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2012.10.08

不登校の子ら文科相にいじめ問題で直談判

 8月31日、いじめ・不登校の経験者6名と全国ネットが平野博文文科相に面会し、「つらいときは学校に行かなくてもいいと発信してほしい」と訴えた。平野文科相は「命を守らずして何を守るかという思いを持っている。いじめを受けても不登校であっても生きる道はあり、その際の障害をとりのぞくことが私たち大人の役割である」と述べるにとどまった。不登校の子どもたちが文科相に直談判するのは今回が初めて。  面会に臨んだのは、18歳~20歳までの不登校経験者。ハサウェイ雪さん(19歳)は「不登校してからも学校に行かなくていいよと言ってくれる大人はまわりにいなくて、登下校の生徒の姿を見るだけでつらく、心は全然休まらなかった。大臣から『学校は無理してまで行くところではない』と言ってほしい」と訴えた。  また、今夏、北海道で行なわれた全国合宿で採択された、「いじめ・いじめ自殺に関するアピール」も平野文科相に手渡された。  平野文科相は7月31日、閣議後の記者会見で省内に「子ども安全対策支援室」を設置すると発表、翌日発足した。いじめ自殺のみならず、自然災害や凶悪犯罪など、子どもの命と安全にかかわる事態に対し、学校や教育委員会などに職員を派遣するという。メンバーには、警察庁職員や国立教育政策研究所でいじめ問題を専門にしている滝充氏なども含まれている。  同室は9月5日、「いじめ、学校安全等に関する総合的な取組指針」をまとめた。それによると、いじめ問題への対応強化策として①未然防止の観点から学校・家庭・地域の連携強化②国・学校・教育委員会の連携強化③いじめ隠蔽防止に向けた学校・教員に対する評価制度の見直し④学校と警察の連携強化、などが盛り込まれた。  文科省は平成25年度概算要求における「いじめ対策関連事業」において、およそ73億円(前年度比27億円増)を計上することを決めた。スクールカウンセラーの配置拡充や、いじめ問題で学校を支援する専門チームを全国200カ所に派遣する事業を盛り込んでいる。  2学期を目前に控えた夏休み期間中は毎年、児童生徒の自殺が相次ぐ。  8月13日~9月11日現在、自殺した児童生徒は13人、自殺未遂は3人だった(編集部調べ)。すべてがいじめや学校生活に起因するか否かは定かでないが、このうち「いじめられていて死にたい」という遺書を残していたのが1件、始業式当日に自殺したのは2件だった。