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2009.08.06

不登校微減 特別支援学級が上回る

 8月6日、文科省は「学校基本調査」「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の2008年度の速報を発表した。速報によると昨年度の長期欠席者数(年間30日以上)は12万6805人で3年ぶりに微減(前年比2450人減)した。全児童生徒に占める割合は1・18%(前年度比0・2ポイント減)。一方、特別支援学級に通う児童生徒数は13万5166人で、91年以来、17年ぶりに不登校の数を上回った。

◎不登校数は12万7000人

 学校基本調査速報によると、長期欠席者数は19万1702人(前年比7593人減)。不登校以外の長期欠席者は「病気」が4万1437人(5148人減)、「経済的理由」が218人(23人減)、「その他」が2万3242人(210人増)いた。不登校者数の内訳は、小学生が2万2652人(3265人減)、中学生が10万3985人(1212人減)。

◎特殊学級が不登校を上回る

 特別支援学級(旧・特殊学級)に通う児童生徒数は前年度比1万1000人増の13万5000人。内訳は小学生で9万3000人、中学生で4万2000人だった。特別支援学級は発達障害の児童生徒などにも対応するため2007年4月から実施された学級。児童生徒数の推移を見ると89年~97年の9年間に渡って7万7000人から6万7000人に減少したが、98年から増加傾向に転じ10年間で13万5000人へと倍増した。特別支援学級に在学する生徒のうち、不登校がどれぐらい含まれているかについて、文科省は「把握できない」と話している。  在学者数全体を見ると、減少したのは小学生706万4000人(5万8000人減・28年連続過去最低)、通信制を含む高校生334万7000人(2万人減)。高校進学率は97・9%(0・1ポイント増)で過去最高を記録したが少子化の影響から人数が減少した。逆に増加したのは中学生360万人(8000人増)、中高一貫校などの中等教育学校2万人(3000人増)、幼児を含む特別支援学校の在学者数11万人7000人(5000人増・過去最多)。  上記のほか、今回の学校基本調査で過去最多を記録したのが、現役大学進学率53%(6年連続)、社会人入学などを含む大学進学率56%(7年連続)、大学院の学生数26万4000人(30年連続)など。エリート校などが注目された中高一貫校の学生数の増加、大学進学率の上昇など、高学歴化志向がうかがえる。

◎5年ぶりに就職率減

 卒業後の進路だが、就職率は大卒68%(5年ぶりに減・前年度比1・5ポイント)、高卒18%(6年ぶりに減)、中卒0・5%(5年ぶりに減)で、すべて減少した。また「進学も就職もしていない者」(無業者、家事手伝いなどを含む)の総数は16万1897人で前年比1万5573人増で5年ぶりに増加した。  このほかの調査結果だが、適応指導教室などを利用し、学習指導要録上は出席扱いとなった児童生徒は1万7649人。このうち教育支援センター(適応指導教室)で出席扱いになったのは1万2804人。民間施設の利用者は2293人で出席扱いは814人だった。民間のフリースクールに通っている場合でも、学習指導要録上は校長裁量で出席扱いとなるが、学校基本調査上は欠席扱いとなっている。  文科省は不登校数の減少について「減少傾向に転じたかはまだわからないが、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワークなどの取り組みの成果が表れたのではないか」と話している。

◎支援学級の増加の実態は?

 特別支援学級に通う子どもの増加について関係者からは「発達障害の子ども自体が増えたのではなく“変な子さがし”が進み、レッテル貼りと住み分けが続けられた結果ではないか」という声が上がっている。一方、文科省は特別支援学級・支援学校の増加について「ノーマライゼーションなど一人ひとりにあった教育が必要だとの認識が広まってきたためではないか」と話している。