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2011.06.02

少年犯罪7年連続減 警察庁

 警察庁が2月に発表した「少年非行等の概要」によると、2010年中に刑法犯罪を犯した少年の検挙人員が7年連続で減少したことがわかった。前年より4436人減少し、8万5846人(4・9%減)だった。  内訳を見ると、殺人・強盗・放火などの「凶悪犯」として検挙されたのは783人と、前年より166人減少した。97年に2000人を超えて以来、03年まで増加を続けていたがその後は減少傾向にある。そのほか、障害・恐喝などの「粗暴犯」は1ポイントほど増えているものの、「街頭犯罪」や「路上強盗」などはこの10年、減少し続けている。  少年の犯罪に関して、保護更生の観点から処置を講じることは「少年法」によって規定されている。ところが近年、その少年法が一部改正された。なかでも、少年院送致の対象年齢が引き下げられている事実は大きい。  00年には16歳から14歳、07年には「14歳未満(おおむね12歳以上)」となった。背景には「少年による凶悪犯罪の増加に、厳罰化で臨むべき」とする論調の高まりがある。「ゼロ・トレランス」(不寛容)の問題は教育分野でも問題視されているが、司法に関しては少年たちの日々の生活に直結する問題である。厳罰化については、法曹界、教育研究者、市民側からも異論の声は依然として根強い。また、04年には、国連子どもの権利委員会からも「日本の取り組みは、子どもの最善の利益に立っていない」と勧告を受けている。昨年も「いまだ改善していない」との勧告を、再度受けたばかりだ。  少年犯罪は統計上、減っている。増やすべきは犯罪を取り締まる警察官ではなく、子どもの視点に立って支える福祉施設職員である。そのために広げるべきは厳罰ではなく、児童福祉の視点ではないだろうか。