最新号トピックス

2010.02.22

自殺者12年連続3万人超

 1月26日、警察庁が2009年の自殺者数のまとめ(暫定値)を発表した。まとめによると、2009年の自殺者は3万2753人。12年連続で3万人を超えたことがわかった。  警察庁のまとめによると、2009年の自殺者は3万2753人。前年より504人(1・6%)増加した。自殺者が3万人を越えるのは12年連続で、1978年の統計開始以来、5番目の多さだった。  月ごとに見ると、年度末から年度初め(3~5月)にかけての自殺者が毎月3000人を超えたほか、それ以外の月でも2500人前後と、依然として高止まりの様相に変化は見られなかった。  男女別に内訳を見ると、男性2万3406人、女性9347人だった。都道府県別に見ると、東京(2989人)、大阪(1982人)、神奈川県(1798人)の順に多かった。  これにさきがけ昨年末、政府は福島みずほ氏(内閣特命担当大臣)、大島敦氏(内閣府副大臣)、泉健太氏(内閣府大臣政務官)の政務三役のほか、清水康之氏(NPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表)、本橋豊氏(秋田大学医学部長)の両氏を加えて、内閣府に「自殺対策緊急戦略チーム」を発足させた。11月27日には『自殺対策100日プラン~年末・年度末に向けた「生きる支援」の緊急的拡充へ~』を発表した。  もっとも自殺者が増加する3月を「自殺対策強化月間(仮称)」と位置づけ、キャンペーンを進めていく予定。具体的には、【1】テレビCMや鉄道ポスターなどによる広報・啓発活動の実施、【2】多重債務などの各種相談事業の実施、【3】自殺統計データの解析・情報提供など、実施していくことが決まっている。

◎ 子どもの自殺、実態調査へ

 2月5日、内閣府に設置されている自殺対策総合会議にて、「いのちを守る自殺対策緊急プラン」が策定された。「当事者本位」の視点に立ち、文部科学省や厚生労働省などの関係省庁のほか、地方公共団体や民間団体との連携も図るなかで、社会全体で自殺対策に取り組む構えだ。  「いのちを守る自殺対策緊急プラン」では、子どもの自殺に対する取り組みも盛り込まれており、具体的には、先日発足した「子どもを見守り育てるためのネットワーク推進会議」において、子どもを対象とした相談体制の充実や居場所づくりをすすめるほか、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの加配も検討されている。  また、文科省は子どもの自殺の実態調査についても強い意欲を示している。子どもの自殺が起きた際の危機対応や背景などに関する調査を行なうなかで、子どもの自殺予防に取り組むとしているが、調査範囲や得られたデータをどこまで明示できるかについては課題も多い。  過去5年間の月別の平均自殺者数を見ても、3月から5月、とくに3月の平均自殺者数はほかの月に比べ突出している。年度末を来月に控えたいま、政府による短期的な緊急対策が急務と言える。