不登校だった17歳と現在の自分 との対話を一冊に【書籍紹介】

南雲明彦さんは、17歳のときに不登校、ひきこもり、精神科病院への入院などを経験しています。21歳のときには「ディスレクシア」(読み書き障害)であることが判明します。これは「学習障害」のひとつで「文字がゆがんだり、にじんだり見える」「枠内に文字を書くのが苦手」などの特徴があります。

「今でも、胸に引っかかっているのは、17歳の時のことだ。大人になっても、この時期のことはよく考える」と語る南雲さんが「子どもでもない大人でもない時期を生きる子どもたちに言葉を届けたい」との思いで書いたのが今回紹介する書籍です。

本書は「17歳の自分」と「現在の自分」の対話というかたちになっていることに最大の特徴があります。当時17歳だった南雲さんが何を考え、現在の南雲さんはそれにどう答えるのかという双方向のやりとりで進みます。

 内容は「学校」「つながり」「疑ってみよう」「考えてみよう」という4つのテーマごとに分かれており、「周囲の人の目」「きょうだい」「相談」「居場所」などトピックごとに30の対話が掲載されています。

 高校2年生の夏休み明けに不登校になった南雲さんはその後、高校を3回転校し、4校目の通信制高校で卒業しました。21歳のときです。

 まわりから遅れを取らないように、と必死だった当時について「自分は何と闘っていたのか、周りのことはいったい誰のことか、本当に向き合わなければいけなかったのは自分自身でした」とふり返ります。

 ひとくちに不登校と言っても、その捉え方や周囲の対応にどんなことを感じたかなど、じつにさまざま。不登校がいかに多様であるかを教えてくれるとともに、南雲さんから子どもたちに向けたエール、そして大人には17歳そのものを感じてほしいという思いがつまった1冊です。(編集局・小熊広宣)

『この自分で、どう生きるか。』
南雲明彦/税込1760円
ぶどう社/03-5779-3844

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