正確な統計はないが、全国にはフリースクールが400カ所以上あると言われ、本紙では「子ども中心の居場所」をフリースクールと呼んでいる。雑なまとめ方をすれば、フリースクールでの大人(スタッフ)の役割は、子どもの視点に立ったサポートであり、学習や活動を無理強いすることはない。すると以前からよく質問があるのが、「フリースクールのスタッフにはどんな仕事があるのか?」というものだ。今回の特集では、スタッフ自身に、自分たちの仕事とは何か、子どもの視点に立ったサポートとは何か、を執筆してもらった原稿を掲載する。
08年12月特集-居場所スタッフの仕事
- ■ 居場所スタッフの仕事1 「不登校を生きる子といっしょ」
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ネクタイをすることがきらいだった。ずいぶん昔、必要に迫られてブックバンドで代用したこともある。不自由なだけでなく、何かに屈服しているような姿に思えていやだった。
そんな私は、政治家秘書、カモメのマークの会社員、倒産した商社での営業、私立高校の教師と転職を重ねた。納得できる仕事を探した結果だが、どれもネクタイは必須でネクタイよりも長いものに巻かれることが必要になる場面もあった。
- ■ 居場所スタッフの仕事2 「マニュアルのない世界」
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今から4年前、僕は21年間勤めた高校を退職して、フリースクールを立ち上げました。学校というものの欺瞞と限界とを実感していたからです。
不登校の子を持つ親から「どうせ元教師が始めるフリースクールだから」と決め付けられて落ち込んだり、近くでフリースクールを運営している方に「財産がないならやめときな」と助言(?)されたりもしましたが、退職してから1年間の準備期間を経て「ドリーム・フィールド」を開設しました。当初7人だった生徒数も現在では30人にまで増えました。自分を含めて3人の専任スタッフ、8人の講師で運営しています。
- ■ 居場所スタッフの仕事3 「トラブルの交通整理」
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「これでよかったのかな? もっといいやり方もあったのかも……、でも、うーん……」毎日毎日、私は自分に問いかけています。フォロで有給スタッフとして働き始めて3年半が過ぎ、慣れてきたといえばその通りですが、それでも相変わらず悩みが絶えない毎日です。
- ■ 居場所スタッフの仕事4 「性の問題もタブーを設けない」
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私たちの寺子屋方丈舎は福島県の会津若松市という小さな町にある。この町で適応指導教室、現在の方丈舎と10年間子どもとのつきあいを行なってきた。その私の技法は、1.子どもを徹底的に理解する、2.子どもと学びをつくる、3.不可能と思われることを可能にする、4.「性的な悩み」(下ネタとも誤解される)についてもタブーを設けない、5.自分の権利、人権意識を自覚できる関わりをする、6.自分の考えを徹底的に言語化し議論する。
- ■ 居場所スタッフの仕事5 「安心を手に入れる場」
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私がスタッフをしている「NPO法人フリースペースたまりば」は、15年間、川崎市高津区を拠点に活動しています。今年度からは指定管理者として、『川崎市子ども夢パー』(川崎市子ども権利条例により設置された青少年施設)および『フリースペースえん』(不登校・児童生徒の居場所)の管理・運営を行なっています。『フリースペースえん』には、異年齢の人たちが毎日平均30~40人通ってきています。


