毎年のお正月。自分が仏教徒であることを忘れて初詣に行き、家内安全、世界平和など、思いおもいにお賽銭を投げる人も多いだろう。各神社が大量のお賽銭を数え出したというニュースが流れたころ、子ども編集会議ではひとつの疑問が生まれた。日本全国の神社の中で一番儲かっている(お賽銭をもらっている)のはドコの神社か? どうせなら賽銭額ランキングをつけようではないか! というか世界平和を願って投げたお賽銭はどこへ行ったんだ!

 編集部では、便利なインターネットを活用して、お賽銭額を研究している研究家を探したが期待むなしく、誰にも行き当たらなかった。国税局の高額納税者を調べても、神主さんは見あたらない。それもそのはず、宗教活動のほとんどは税金を払わない「非課税事業」なのだ。
 それなら直接、有名神社に聞くしかないと電話取材してみた。伏見稲荷大社(京都)は「投げ銭の額や寄付金額は答えられない」と回答。答えられない理由も「答えられない」とのこと。諏訪大社(長野)には「お賽銭箱に入った金額はわからない。わかっていても言えない」と、門前払いをくらった。4万社ちかくの神社を管轄する神社庁なら把握しているだろうと、電話をかけてみた。神社庁は「寄付金額などは、信仰の自由を著しく損なうおそれがあるため教えられない」と回答。まったくわかりません。もう次は突撃取材しかないと、編集局近くの森ノ宮神社と豊国神社を訪ねたが「教えられない」とのことで玉砕。しかし、森ノ宮神社は8階建てのビル(1階は地下鉄の出入り口)のテナント業もしており、十分な財政状況が想像できる。
 裏技を使ってコッソリ現役の神主さんに、財政状況を教えていただいた。そこの神社では、お賽銭は年間100万円くらいが集まり、神社の維持費として使われている。神社全体の維持運営は年間2000万円くらいかかり、すべて寄付金で運営されている。しかし、寄付だけでは足らないので、書道教室や塾を経営して生活費にあてているそうだ。当然だが、神社の規模によっては厳しいところもある
 神社の状況をすこしでも把握するため、元巫女さんにお話を聞いてみることにした。
 ちなみにお正月に舞を納める巫女さんの多くはバイトだ。取材をしたのも、年末年始の短期バイト経験者である。彼女は11月末、バス停で「巫女募集 詳細は要相談」という半紙を発見。「巫女さんの格好をしてみたかった」とコスプレ感覚でバイトに志願し、みごと面接で合格。彼女が言うには、「まじめな子の多い学校に通っていて、黒い髪ならOKなんだろう」と。なお、本人の信仰は確認されるが仏教でもキリスト教でも支障はないとのこと。報酬は朝から夕方まで6日間働き、お年玉つきで7万円をもらったそうだ。ご興味のある方はどうですか?(子ども若者編集部・高柳美里)