コラム

雑誌一徹「専門誌を読む」

■ 第1回雑誌一徹「炭の力」

 「炭に志あり」、そんな思いがギュッと詰まったチャコールマガジン『炭の力』。(チャコールは木炭の意)。キャッチコピーは炭・木酢液・竹酢液の総合誌、唯一の炭分野の定期刊行物である。2001年から創刊して、最新号は22号。発行目的は環境保全型循環社会を目指し、森林資源を有効に活かすため炭と炭焼き副産物の木酢液に焦点をあて、炭関連産業はもとより農林業の発展をうながすこと。読者は炭関連産業、メーカー、森林組合、環境市民グループの方々が多い。

■ 第2回雑誌一徹「月刊下水道」

 毎日の快適な生活を送るための重要な役割を果たしていながら、その存在をあまり意識することのない下水道。今回紹介する雑誌は、そんな下水道の総合専門誌『月刊下水道』である。
 今から約7000年前(紀元前5000年頃)にメソポタミアのチグリス・ユーフラテス川ぞいにあったウル、バビロン、ニネヴェなどの都市につくられ、また、インダス文明の中心地モヘンジョダロなどにもあったとされる下水道。そんな長い下水道の歴史に負けず劣らず「月刊下水道」も1978年の創刊から今年で25周年、2003年7月号で通巻386号を数える歴史ある雑誌だ。

■ 第3回雑誌一徹「月刊秘伝」

 秘伝の意味は「とくに秘して特定の人以外には教えないこと」(大辞林より)。でも『月刊秘伝』は、毎月、惜しげもなく秘伝・極意を世に流布してくれる。創刊は1990年。季刊誌として産声をあげ、格闘技ブームが起きた1997年に月刊誌として成り上がってきた。
 いま、世界的な格闘技は、オリンピック種目やプロスポーツとして確立している。その結果、練習して、試合に勝つことだけが、格闘技のあり方だと思われがちだ。けれども、試合とは関係なく、数多くの武道・武術は生まれていた。『秘伝』は毎月、さまざまな武術・武道にスポットをあて、体の鍛え方、技の紹介はもとより、精神性に踏み込んでいく。編集部によると「秘伝・極意を探ることは、たんなる技術の寄せ集めではなく、哲学に踏み込んで行かざるを得ない」と話す。

■ 第5回雑誌一徹「マーチングエキスプレス21」

 マーチングエキスプレス21は「全国のマーチングバンド・バトントワリングの団体を応援しています」と声高らかに2001年、創刊された。もちろん、マーチングバンド・バトントワリング唯一の専門誌。
 内容は全国大会をはじめとした各地の大会のようすやインタビューが掲載されている。特徴はなんといっても全国大会の情報量がすばらしく多いこと。

■ 第6回雑誌一徹「月刊むし」

 「え、そんな雑誌があったの?」と毎回言わせ続けている本コーナー。今回の『月刊むし』は「昆虫雑誌はあるだろ」とインパクトが薄いかもしれない。しかし、愛くるしい雑誌なの。いま、むし界でブイブイ言わせてるのが、クワガタ。オオクワガタ、ミヤマクワガタ……種類も人気もぬきんでている。むし社では『BE―KUWA』なるクワガタ専門誌を刊行し、他社の昆虫誌も勇ましいアゴをフルカラーでお見せしている。しかし、月刊むしの今表紙は「ヨウカイカマキリ」。地味なんだな。書店に並ぶ月刊むし(B5版64ページ)は、豊満体裁のペット誌に体をあずけられ、いまにも折れそう。ペット誌を邪険に取り払い、手に取る。

■ 第7回雑誌一徹「狆」

 日本原産犬といえば、柴犬、秋田犬、土佐犬が有名。ほかにも、アイヌ犬、甲斐犬、琉球犬、日本スピッツなど、犬種は意外に多い。あまり知られていないが、一番カワイイと思うのが「狆」。体高25㎝程度、平たい顔、大きく丸い目、長い体毛。体毛は白色がほとんどだが、黒、茶のぶちがある。あまり吠えず、体臭が薄く、室内で飼うには適している。雑誌「狆」は、日本狆クラブ(会員174名)の会報である。

■ 第8回雑誌一徹「日本屋根経済新聞」

 屋根。あるときは雨にうたれ、あるときは夏の日差しに照りつけられる。そんな宮沢賢治の詩のような状況にさらされながら、建物を、人を守り続ける。それが屋根である。しかし、そんなありがたい屋根のことを思いながら生活を送る人々がどれほどいるだろうか。「屋根は帽子の部分で、当たり前にあると思われてしまう。だけど、そこにスポットを当て、興味を持ってもらいたい」、今回はそんな屋根思いの新聞「日本屋根経済新聞」をご紹介したい。

■ 第9回雑誌一徹「月刊けしいん」

 今回ご紹介するのは、『月刊けしいん』。消印同好会の会報であり、唯一の消印専門誌。1960年に創刊し、現在も500号を超えて発行し続けている。会員は200名弱、会員ナンバーは588番までのぼる(03年8月付け)。購読年齢層は40代以上が多く、なかには80代のメンバーもいる。

■ 第10回雑誌一徹「極地」

 あっついな、もう夏だね。こんな暑い日にとっておきの、ひんやり雑誌をご紹介。その名も『極地』。南極・北極での活動、成果を広く知ってもらうため、1965年に日本極地研究振興会が創刊している。
 内容は、昭和基地(注1)を中心とする日本の南極活動(観測記・作業報告)の記事、各国の極地取り組みをまとめた「極地ニュース」、そのほか、極地に関するシンポジウムなどが記載されている。業界は07年の国際極年の事業でにわかに盛り上がっているそうだが、残念ながら私は知らない。そこで、南極に関する情報をまとめてみた。